ビリーは知らぬが、ボストンなら知っている。4部
武蔵先生の指導をみていたナイトウは
「早く換わって、ナイトウにやらせてちょうだい」
と、子供の順番待ちと同じ心理。
しかし、それは甘かった。
ナイトウの番になり、
写真にある三角の台の横に立ち
軽く膝を曲げ、尻を下げて飛ぼうとしたときに
その瞬間、一瞬の不安がよぎりました。
一瞬の不安とは以下の通りです。
それまでの先生の指導を見ていただけのナイトウは、
脳のみが作動するのみだったので
脳いわく:
「な~んだ、これくらいのこと」
状態でしたが
が、いざやるとなると
身体を使わなくてはなりません。
すると、
身体が脳に信号を送ってきました。
身体の信号を受けた脳いわく:
「ちょっとまてよ、やれるんか俺?
止めといたほうがいいんとちゃうか?
身体は
身長185cm、体重は100㌔だぜ?」
と、
ようやくここで気付くことができました。
「見るとやるとでは大違い!!」
そうなんです。
先生が楽しそうにやれていたのは、
普段のトレーニングの積み重ねがそうさせていたのです。
当然のことですが、
普段のナイトウはそんなトレーニングをやっていません。
それが今になって気付きました。
ようやく始まりました。
始まった直後、
突然のストップ!!
なぜなら脳の指令と足の動きがこんがらがって思うように動けないのです。